いろいろなお菓子の難易度をランキング形式でご紹介。お菓子作りの難易度は経験値に左右されやすいものなので、科学的根拠というものさしで難易度を決めてみました。
科学的根拠は、以下の3つ。
失敗のしやすさ
(焦げやすいか、膨らみにくいか、きれいに仕上げやすいか)
調味のしやすさ
(果物など素材の味がダイレクトに出るお菓子か、味の調整が難しいか)
工程の多さ
(休める時間や焼く時間が長くないか、何種類も組み立てる必要があるか)
1がもっともやさしく、5がもっとも難しいお菓子になります。ショートケーキを例にしますと、このように表示されます。
ショートケーキ
失敗
調味
工程
もくじをクリックすることで気になるお菓子の難易度を見ることができます。
ランキングを見るときの注意点
①お菓子作りはこだわればこだわるほど難易度が変わるため、今回は1番シンプルに作った時に限定してランキングを作っています。
②仕上がりの美しさは失敗のなかに含まれます。
③私は和菓子の経験が少ないため基本的に洋菓子が中心です。
④ハンドミキサーやフードプロセッサーなど、道具を使ってつくる前提の難易度です。
⑤すべて手作りした場合の難易度です。
⑥できるだけ科学的根拠に基づいたランキングにしていますが、難易度はあくまで主観的なものです。個人差があるものですので、一つの参考としてお読みください。
作るのが簡単なお菓子【初心者おすすめ度星5】
混ぜるだけで作れると言われても材料をはかるのって大変ですよね。このお菓子たちは多少材料の量が変わってもおいしく食べられるものがほとんどです。目分量で作っても違和感なくしあがる初心者に優しいお菓子たちを集めてみました。
ワッフル
失敗
調味
工程
外さく中ふんわりにするのは難しい!
食べ放題の焼肉屋さんなどで、ワッフル器が置いてあるのを見たことはありませんか?ワッフルは知識がなくても簡単に作ることができる焼き菓子です。生地はホットケーキミックスを使って作ることもできますし、自分で、卵に牛乳や溶かしたバターをいれて粉を混ぜるだけでも作ることができます。押しつぶして焼き上げるお菓子なので膨らまないことを気にしなくて大丈夫です。さらに最近は電気式のワッフルメーカーが増えています。以前は直火で焼くので焦げる心配がありましたが、今はスイッチを入れておいておくだけで作ることができます。いま人気のホットサンドメーカーでもワッフル型を取り付けることでワッフルも焼くことができるようになります。手軽に作れるので人気なのです。よく雑貨屋さんでもおいてあるのを見ますよね。
パンケーキ
失敗
調味
工程
ふんわりと焼き上げるのが難しい!
アメリカでは朝食代わりに作られるパンケーキ。目分量で作ってOK。むしろ卵を倍量にしたり小麦粉をなくしたり牛乳をヨーグルトに変えたりしても、新たな食感として楽しむことができる、万能お菓子です。ベーコンなど塩辛いものを添えて食べてもおいしいです。パンケーキをふくらませるコツは混ぜすぎないこと。ゴムベラをかえすようにしてさっくりと混ぜ、まだ粉が見え隠れするくらいで焼くとよくふくらみます。
サブレ
失敗
調味
工程
バターが溶けないように作るのがたいへん!
サブレとは、サブラージュ法で作るクッキーのことです。サブラージュ法とは、冷やした材料を粉状になるように混ぜる手法で、フードプロセッサーを使えば一瞬で作ることができますので初心者の方におすすめです。クレメージュ法と呼ばれる、バターを泡立て器で白っぽくなるまで混ぜるやり方は慣れていないうちは失敗しやすいですし、サブラージュ法で作ればバターが溶けすぎることがないためサクサクとした食感のクッキーになります。また、作った生地は棒状にまとめて冷凍庫で冷やし、均等に切って焼けばきれいな丸形にすることができます。
生チョコ
失敗
調味
工程
分離しないように作るのは意外と難しい!
チョコレートを溶かして固めるだけ作れる生チョコ。うまくいかないとブルームと呼ばれる白くなる現象がおきてしまったり、ときに分離してしまうこともありますが、仮にそうなってもチョコレートは味が濃いので美味しく食べられます。それに、ココアパウダーをまぶすことで外観をごまかすこともできますので、万が一失敗しても安心です。材料の一部にココアパウダーをくわえたりはちみつをくわえたりと、レシピの一部を置き換えても仕上がりに大きな影響を与えないのも魅力。
マドレーヌ
失敗
調味
工程
型から綺麗に取り外すのが難しい!
散々このブログに登場しているマドレーヌ。混ぜるだけで作れるお菓子の代表格です。ベーキングパウダーで膨らませるから混ぜ方を気にしなくていいですし、生地を休ませてから焼くからグルテンの影響を受けにくく混ぜすぎても固くなりにくいお菓子です。マドレーヌは焼きたてが1番おいしいお菓子なので、ぜひ1度ご自宅で作っていただきたいです。マドレーヌが大好物になるかもしれませんよ。
果物ゼリー
失敗
調味
工程
お皿に取り出しても崩れないように固まらせるのがたいへん!
缶詰のものを使えば簡単に作れます。ゼリーの難しいところは、思っている硬さにならないことです。とくに生の果物を使うと酵素がゼラチンの固まらせる力を阻害していつまで経っても固まらないなんてことが起きてしまいます。そうならないようにするため加熱済みの果物缶詰を使うことでしっかりしたゼリー液を作るようにしましょう。また、ゼラチンの量はきちんと守るようにして作りましょう。そうすれば硬さもちょうどいいゼリーを作ることができます。
冷やしプリン
失敗
調味
工程
固まったか見極めるのが難しい!
卵に砂糖と生クリーム、ゼラチンを入れて冷やすだけで作れる冷やしプリン。冷やしプリンで気をつけるのは温めた生クリームたちを卵に入れるときだけ。火が通ってしまわないように気をつけながら混ぜたら、あとは冷やすだけなのでお菓子作りを普段しない人でも失敗することなく作れるお菓子です。カラメル作りだけは少しむずかしいかもしれません。はねるのでやけどしやすいですし、硬さや苦さの調整も難しいです。とくにやってしまいがちなのはカラメルにプリン液を入れるときに混ざってしまうこと。防ぐためにはあらかじめカラメルを入れた容器を冷蔵庫でしっかりと冷やしておきましょう。さらさらしたカラメルができてしまったときはあとがけにシフトするのも手ですよ。プリン専門店では、あえてさらさらタイプのカラメルを使うこともあります。
マフィン
失敗
調味
工程
果物やチョコレートを入れると難しい!
マフィンはまず失敗しません。クリームを上に絞れば今はやりのカップケーキに様変わり。味の調整もしやすいですし、ホットケーキミックスを使ってもおいしく作れます。日持ちもしますし、ラッピングもしやすいです。完璧お菓子とはこのことでしょう。ただ、はじめのうちは生の果物を入れるマフィンには挑戦しないほうがいいでしょう。上手に作らないと、水分を吸ってもっちりとした食感のマフィンになってしまうからです。
フレンチトースト
失敗
調味
工程
焦げないように焼くのがたいへん!
卵に砂糖と牛乳を入れて混ぜ、パンを浸すだけで作れるフレンチトースト。まず失敗することは無いでしょう。焦げ付きやすかったり中まで液が浸透していない事件が発生する時はありますが、それはご愛嬌。フレンチトーストを作るには一晩冷蔵庫で寝かしたりと手間がかかるイメージがありますが、卵液に浸したまま電子レンジで片面ずつ2分チンすると短時間で中まで卵液がしみこんで手軽にフレンチトーストを楽しむことができます。ぜひ一度試してみてください。レンジでチンもできるガラス製のボウルが1個あると使い勝手が良いですよ。
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クレープ
失敗
調味
工程
綺麗に巻くのがたいへん!
クレープは、中身がほぼ卵なので、焼いても固まらないなんてことはめったに起きません。粉を増やして焼いたり卵を増やして焼いたり砂糖の量を減らして焼いたりなど、調整もしやすいのがクレープのいいところ。目分量で作っても失敗しないレベルの調整のしやすいお菓子です。焼くときにうまく伸ばせなかったり、巻くときにやぶれたりするのはご愛敬。もしうまく巻けなかったら包むクレープに変えてしまえばよいのです。中の具材を用意するのもひと手間ですが、作る楽しさの方が勝ると思うのでこの順位とさせていただきます。
スイートポテト
失敗
調味
工程
さつまいもをなめらかにするのがたいへん!
さつまいもを濾すのがめんどくさいですが、フードプロセッサーやミキサーを使うなど濾したりしないで作るなら簡単に作れるお菓子です。バターの量も牛乳の量も卵の量も、お好みで作れます。なぜなら元の芋が、形を保ってくれるし、おいしいから。そんなおいしいさつまいもにバターや卵が入るんですから美味しくないわけがないですよね。
ベイクドチーズケーキ
失敗
調味
工程
土台を用意するのがたいへん!
難しそうに見えて簡単なのがチーズケーキです。チーズ自体に凝固作用があるので小麦粉はほとんどいれなくても作れるのが失敗の少なさにつながっています。小麦粉が少ないということはグルテンができにくいということになります。グルテンが多いと生焼けの原因になったり膨らまなくなる原因になるのですが、チーズケーキにはその心配がありません。なので、お菓子作りにありがちな、混ぜすぎてしまうことによる失敗がありません。また、チーズ自体に味がついているので薄味にしてもそれはそれでチーズの味が楽しめるケーキに変貌します。アレンジもしやすいので、まず初心者におすすめしたいお菓子です。土台は市販のクッキーを砕いて溶かしバターと和えることで代用することもできます。土台を用意する手間がかかるので工程は2.5にさせていただきます。
まあまあ簡単なお菓子【初心者おすすめ度星4】
星5が混ぜ方にも気を使わなくても作れるお菓子たちだったとすると、星4のお菓子はメレンゲをたてたり混ぜ方に注意しないと思った仕上がりにならないお菓子です。ですが、星3との違いは、多少混ぜすぎて仕上がりが変化してもそれなりのものに仕上がりおいしく食べられるお菓子です。
ガトーショコラ
失敗
調味
工程
焼きあがりが分かりづらくて難しい!
メレンゲを作るのが少し大変ですが、仮にメレンゲが失敗してしょぼんとしたガトーショコラになっても大丈夫。なぜなら、ガトーショコラには小麦粉がほとんど入っていないから。普通のケーキだと噛み心地や口溶けが変わってしまいますが、ガトーショコラなら膨らまなくても少しずっしりしたチョコレートケーキとして食べることができます。見た目も粉砂糖を振れば上等なケーキ感を演出できます。強いて気をつけるとするならば、茶色なので焼き色が付いても気づかず焦がしてしまうことです。ガトーショコラは焼き上がると上がツヤツヤしてカラメ焼きのような色になってきますので、それを焼き上がりの参考にしてください。
レアチーズケーキ
失敗
調味
工程
固まらないことがあるので難しい!
溶かして冷やすだけで作れるレアチーズケーキ。ベイクドと同じ理由で、チーズ本来の凝固作用があるので作りやすいです。ただ、ゼラチンを使って固めるレアチーズケーキはゼラチンの量を間違えてしまうと固まらないということが起こりえます。とくにレモン汁を多めにくわえて作る場合はレモン汁の力でゼラチンが弱まりがちで、緩めにしあがってしまうことがあります。ただ、安心してください。そんなときはレアチーズケーキの液にさらにゼラチンを追加することで対処できます。土台部分はあきらめなくてはいけませんが、固まらないのであればボウルにうつすことも簡単はなず。そこにゼラチン液をくわえてしっかり混ぜ合わせ固め直します。そんなふうに作り直しても大きく味が変わらないのがこのお菓子の見どころ。失敗してもやり直しがきくお菓子なので難易度は低めにさせていただきます。
型抜きクッキー
失敗
調味
工程
型からきれいに外すのがたいへん!
型から抜く時が難しい型抜きクッキー。お菓子作りはじめての人ならば、クッキーが均等な厚みになるように伸ばすのは難しい作業になるはず。それに、冷たすぎてもぬるすぎてもクッキーはきれいに型抜くことはできません。さらに型によって焼きムラができてしまいやすいです。でも、型抜きクッキーは見た目がかわいいですし、アイシングクッキーにするなら必要なお菓子ですよね。型抜きクッキーをうまく仕上げるには、冷蔵庫から取り出したら生地の弾力が戻ってくるくらいまで室温に置くことが大切です。冷蔵庫から出したてのクッキーは押すとまったく生地が伸びずにひび割れてしまうことがあります。それを防ぐために、端の方で弾力があるかどうかを確かめてから抜いてください。
ロールケーキ
失敗
調味
工程
割れないように巻くのが難しい!
料理教室のお試しで選出されやすいロールケーキ。ABCクッキングでおためしクッキングにもよくロールケーキが選ばれていますよね。なぜなら、見栄えする割には簡単だからです。ショートケーキだと、中央に生クリームをぽんっと出していちごを置いただけだとお粗末に見えてしまいますが、ロールケーキで同じことをしても様になるのです。ショートケーキが難しい理由の1つがスポンジケーキに生クリームを塗る必要(ナッペと言います)があるからなのですが、ロールケーキはナッペしなくても綺麗に見える生菓子なのでおすすめです。
チョコタルト
失敗
調味
工程
土台と中身の2つを用意するから手間がかかる!
チョコタルトは、土台になるタルト生地と、ベースになる生チョコの2つのお菓子が組み合わさっていると考えてください。下のタルト生地はフードプロセッサーで作るサブラージュ法なら簡単に作れますし、生チョコも手軽に作ることができます。タルト生地に生チョコを流して固めるだけなので、とっても簡単。そして見栄えもします。中に柑橘やいちごを入れたりすると切った時の美しさ(萌え断)も倍増します。アレンジしても美味しく作れるおすすめのお菓子です。
アイスクリーム
失敗
調味
工程
アイスメーカーがないと固まったアイスを混ぜることになってたいへん!
バニラアイスクリームはアングレーズソースを冷やして作ります。アングレーズソースとはカスタードクリームに似ているソースで温めた生クリームを卵黄液と混ぜて作ります。アイスクリームメーカーを使えばあとはできあがるのを待つだけです。アイスクリームメーカーなしで作るとなると、数時間おきに混ぜる必要があるので手間暇がかかってしまいます。基本のバニラが作れたら、ソースをくわえたりナッツをくわえたりしてアレンジを楽しんでみてください。手作りのアイスクリームはフレッシュな味わいを楽しむことができますよ。
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ブラウニー
失敗
調味
工程
どっしりした味になりがちなので味に強弱をつけるべし!
バレンタインで良く作るお菓子のブラウニー。ブラウニーは混ぜるだけで作れるお菓子です。メレンゲを作る必要もありません。また、生チョコと違って冷蔵保存しなくてもいいので学校とかにも持っていきやすいお菓子です。それになんとなくブラウニーって難しそうなイメージがあると感じています。持っていくとすごいって言ってもらえるお菓子なのもおすすめポイントでしょう。混ぜすぎたり厚みがありすぎると中が半生状態になることがありますので、それだけ注意しましょう。
パウンドケーキ
失敗
調味
工程
ナッツや果物をいれると難しくなるけどシンプルなパウンドケーキならお菓子作りの基礎が学べる!
パウンドケーキは、混ぜて焼くだけのお菓子なので手軽に作れます。より美味しく作るにはメレンゲありの方がいいのですが、プレーンパウンドケーキはベーキングパウダーで膨らませて作っても美味しく作れます。生焼けになりやすいお菓子なので混ぜすぎないように注意しましょう。果物入りやチョコチップ入りは具材が下に詰まってしまいがちなので、難易度が上がります。もし作る時はしっかり泡立てたメレンゲを入れて作りましょう。
フィナンシェ
失敗
調味
工程
つい焼きすぎて焦げてしまうことがあるのでたいへん!
マドレーヌと似ているお菓子がフィナンシェです。マドレーヌと違うのは型の形とアーモンドプードルを入れるところ。また、中に入れるのは焦がしバターであることがほとんどです。金の延べ棒をイメージしたフィナンシェは薄い型に入れて焼きます。焦げやすく、また、焼きすぎてカリカリな食感にしたり固くなってしまうことがありますので注意して焼きましょう。
ドロップクッキー
失敗
調味
工程
きちんとしたドロップ型にするのには練習が必要!
もともと柔らかめの生地を、鉄板に落として焼くスタイルのクッキー。形がいびつになるように仕上げるのだけれど、けっしてだれてはいけない。焼きあがったときに平べったくなったり、食感が悪くなっているようなら成功とはいえません。ドロップクッキーを売っているお店は少ないですよね、つまりは、そういうことなのです。雑に作ったように見える割に難易度が高いお菓子なのであえて作らないというのもあります。ドロップクッキーは生地を休ませずにすぐに焼いて作るクッキーなので小腹が空いたときに作れると嬉しいお菓子です。
ドーナツ
失敗
調味
工程
形がいびつになりやすく揚げるのが難しい!
ドーナツは揚げるときにどうしてもはね飛びしやすく、やけどの原因になりがちです。また、きちんと形を整えてからあげないと揚げているうちに形がいびつになってしまいます。形がいびつになると、飛び散るだけではなく、中に油が入り込んで一部が焦げてしまったり焼ききれた変な味になってしまいます。生地作り自体は簡単にできますし、冷凍で保存もできるので難易度は低めの星4とさせていただきます。
メレンゲクッキー
失敗
調味
工程
さくっとしたクッキーのように作るのには練習が必要!
艶だったメレンゲが作れないと絞ったときにぼそぼそした形になりがちのメレンゲクッキー。余った材料で作れるお菓子ですが、クッキーのようなサクッとした食感にするにはオーブンの温度を細かくチェックしたり砂糖の配合を多めにしないといけません。コツはメレンゲが仕上がったあとに砂糖を入れることです。こうすることで、よりざくざくした食感のメレンゲにすることができます。艶よく仕上がったらあとは混ぜすぎないようにしましょう。混ぜてねっとりした感触にしてしまうとざくざくした食感にはなりません。簡単なように見えてコツのいるお菓子です。ですが、メレンゲさえあれば作ることができるお菓子ではありますので、難易度は低めにさせていただきます。
ちょっとむずかしいお菓子【初心者おすすめ度星3】
さあ、いよいよ難しくなってきました。星3のお菓子がうまく作れるのならば、周囲からお菓子が作れる人と言われているのではないでしょうか。
ナッツのキャラメリゼ
失敗
調味
工程
ナッツ同士がくっつかないように作るのは難しい!
ナッツを乾煎りしたあと、砂糖をまぶしてキャラメルになるまで炒めると作れるのがキャラメリゼ。カリッとした食感が醍醐味。ですが、ナッツを入れるタイミングを間違えるとベタベタとくっつくキャラメリゼになってしまいます。また、キャラメリゼしすぎると焦げてしまいます。この見極めは慣れが必要なので、何気に難しいお菓子です。キャラメリゼはパウンドケーキなどの他のお菓子に混ぜることもできるので、自分の好きなお菓子に混ぜてアレンジを楽しんでみてください。
ムース
失敗
調味
工程
素材の味を活かした味にするのは難しい!
ムースは生クリームを入れて作るものとそうでないものとあります。ムースは味付けが難しく、甘くなりすぎたりミルキーな味になってしまったりするのでフルーティーなムースを作るのは予想以上に大変です。とくにイタリアンメレンゲを入れて作るムースはどうしても甘くなりやすく味付けに苦労すると思います。また、ムラになりやすく、あぶくが生まれないムースを作るのは至難の業でしょう。また、チョコレートムースな泡が潰れやすいので難易度が上がります。ですが、手順自体は簡単なため難易度は低くさせていただきます。
ガレットブルトンヌ
失敗
調味
工程
ざくっとした食感にするのには練習が必要!
工程や味付けは簡単ですが、普通のクッキーよりバターが多く、厚めに焼くので、だれてしまいがちです。できるだけ手早く、バターを溶かさないようにして作ることが大事です。そしてきちんと型に入れて作るようにしましょう。ガレットブルトンヌが難しいのは、その見た目です。特徴的な焼き筋をつけ、端が崩れたり焦げたりしないように均一な焼色にするのはとっても難しいです。ですが焼きたてのガレットブルトンヌは本当においしいので、一度作ってみてください。
フロランタン
失敗
調味
工程
市販で売っているようなサクサクしたフロランタンにするのには工夫が必要!
フロランタンはさっくりさせるのが難しいお菓子です。キャラメリゼを間違えるとねたつきますし、下の生地の焼きが甘いとさっくりできないクッキーになってしまいます。パティスリーでは穴のあいた天板で焼くことでさくっと感を引き出しています。一般家庭で穴の空いた天板を用意するのは難しいので、フロランタンの土台となるクッキーはできるだけ薄めにし、ビスケットを焼くときのように穴を多めにあけることでさっくりとしやすくなるよう工夫しましょう。また、穴の空いたマット(シルパンなど)を使うと余分な油が落ち通気が良くなることでさっくりした生地に焼き上がります。ぜんぜん焼き上がりが違いますのでうまく作れないときは道具を活用してみましょう。キャラメリゼの温度管理をきちんとすれば、ねたつかず、光沢のある美しいフロランタンになります。
(Tm&Co.) シルパン 36cm×24cm シルパット オーブンシート ベーキングシート
フォンダンショコラ
失敗
調味
工程
割った時にとろける焼き加減を見分けるのは難しい!
フォンダンショコラは難易度が高いお菓子としてよくあげられますよね。それなのに星3だなんて、この人本当にお菓子作ってるの??って思われてもおかしくないのですが、実の所、フォンダンショコラは5分で作ることも出来るお菓子なのです。というのも、フォンダンショコラには二通りの作り方があって、中の生地と外の生地を別々に作るものと、焼き時間を調整して一つの生地だけで作るものがあるのです。後者なら5分、マグカップ1つで作ることができます。ただ、焼き時間をミスすると中まで火が通ってただのチョコケーキになってしまいます。もしできるなら、事前にトリュフを用意して生地に埋め込んで焼きましょう。手間はかかりますがそうすればほとんど失敗することなくフォンダンショコラを作ることができます
シフォンケーキ
失敗
調味
工程
安定して高さのあるシフォンケーキを作るのは難しい!
シフォンケーキはメレンゲがしっかり作れ、混ぜる目安を理解していれば作れるお菓子です。スポンジケーキと違って素のままで出しても美味しくいただけますし、カロリーも低いのでおすすめのお菓子です。ただ、実は失敗率もなかなかに高いお菓子です。中折したりしぼんだり、うまくはがせなかったり…。安定して作るのは難易度が高いので大切な日の出し物には向かないかもしれません。とくにフルーツを入れたりチョコレートソースを混ぜ込んだりすると難易度が上がってしまいます。
蒸しパン
失敗
調味
工程
ふわふわした蒸しパンを作るのは難しい!
簡単に作れるイメージの蒸しパンですが実は失敗率が高いお菓子です。蒸しパンは蒸気の量で仕上がりが変わります。蒸し器に入れた時に水分が足りていないと膨らまずべっちょりと固いパンになってしまいます。また、その逆に、水蒸気か蓋に当たり水滴が蒸している途中の生地に落ちてしまうと中の水分量が変わりベタベタした膨らまない蒸しパンになってしまいます。防ぐためには布巾を蓋にかぶせて水分が落ちないようにしましょう。また、水分が適度になるように蒸し器の水分はレシピに書いてあるとおりにやりましょう。
シュークリーム
失敗
調味
工程
コツを身につけるまでは作るのが難しい!
難しいお菓子としてあげられることの多いシュークリームですが、シュークリームのレシピ自体は簡単です。
詳しくはこちらの記事でも紹介していますが、シュークリームは生地を鍋で混ぜながら温めたら、あとは霧吹きをしたオーブンで一気に焼き上げるだけ。独特なコツがいりますのでなれるまでは難しく思ってしまうかもしれませんが、慣れてしまえば気軽に作れるお菓子になりますよ。シュークリームは生地が甘じょっぱいので、生クリームだけではなくポテトサラダなど惣菜物をいれてもおいしく食べられるんです。一度試してみてくださいね。
ギモーブ
失敗
調味
工程
ハンドミキサー無しで作るのは難しい!
ギモーブはフルーツピューレを溶かした水あめに、ゼラチンか、メレンゲをくわえて泡立て続ければできるお菓子なので手順自体は簡単です。メレンゲを入れて作るギモーブはどうしてもミルキー感が出てしまうため、フルーツのフレッシュさを味わいたいときはゼラチンを泡立てて作るのがおすすめです。ただ、手動でやると非常に力がいります。ハンドミキサー必須のお菓子です。また、作ること自体は簡単ですがカットに技術がいります。どうしても柔らかいお菓子なので、切るときに包丁にくっついてひしゃげてしまったり斜めになったりしがちです。それを防ぐためにコーンスターチをぬりたくるのですが、コーンスターチをつけすぎるとギモーブの水分を吸収し硬い食感になってしまいます。また、こうみえて賞味期限が短く保存が難しいお菓子なので人にプレゼントするときは注意がいります。
焼きプリン・クレームブリュレ
失敗
調味
工程
卵に火を入れすぎないように作るのは難しい!
焼きプリンとクレームブリュレは材料こそ違いはありますが、作り方は非常に似ています。プリンは牛乳を、クレームブリュレは生クリームを、砂糖と混ぜた卵黄液に入れてオーブンで湯煎焼きすることで作ることができます。泡立てたりする必要はないため思い立ったときに作ることができます。ただ、湯煎焼きするお菓子は焼きムラが起こりやすくうまくできないとスと呼ばれる割れ目が入ってしまいます。火が強すぎると卵の味が強く出て甘い茶碗蒸しのようになってしまうのも難しいところ。また、生クリームなど水分の量が多いと固まらないということも起こります。ただ、大体はレシピ通りに作っているのなら固まることがほとんどです。固まらないと感じたときは冷やし足りないことがほとんどです。最低でも一晩は冷蔵庫でしっかりと冷やしてください。
ブッシュドノエル
失敗
調味
工程
木目模様や飾りを作るのがたいへん!
クリスマスに食べるケーキのブッシュドノエル。ブッシュドノエルには、日本でよく食べられているチョコレートクリームで覆われて作られたロールケーキと、中身がムースでできたヨーロッパ式のと2種類あるというのはご存知でしたか?中身がムースのロールケーキは取り外すのに苦労するため日本式のブッシュドノエルよりも難易度が高いです。また、日本式のブッシュドノエルはチョコレートクリームにフォークなどで筋をつけることで丸太感を演出しますが、フランス式のブッシュドノエルはホワイトチョコレートをコーティングしたりするので、まったく仕上がりのイメージが異なります。今回の評点は日本式のブッシュドノエルです。基本のロールケーキが作れ、チョコレートクリームを分離させずに作ることができるのならブッシュドノエルは簡単に作ることができます。仕上げにメレンゲクッキーできのこを作ったりサンタを作っても可愛いですね。
果物タルト
失敗
調味
工程
果物をきれいに並べるのがたいへん!
タルトに、クレームダマンド、カスタードクリームを入れて、果物をのせるだけで作れる果物タルトですが、クリームの上に果物をのせるのは一定の技術がいります。慣れないうちは果物がずれてしまったり隙間ができたりして、見栄えにかっこが付かないものができやすいです。手順も多いです。ひとつひとつの工程は慣れれば簡単に作れるものなので、ぎりぎり星3でセレクトさせていただきました。
ミルクレープ
失敗
調味
工程
形が崩れないようにきれいに作るのがたいへん!
ミルクレープはクレープ生地をうまく焼き、フルーツを重ねていけば作ることができます。しかし、プロが載せているような美しいクレープにするには練度が必要になってきます。中に入れるフルーツの厚みを均等にしないと凸凹とした仕上がりになります。生のフルーツを使うため色が変色しないように処理を行わなくてはなりません。また、クレープ生地にただフルーツとクリームを重ねるように作ると、どうしても楕円状に広がりトップだけが高いミルクレープになってしまいます。これを防ぐには重ねたクレープ生地をセルクルで切り取ったあと、セルクルにはめたままフルーツやクリームを重ねていくことで美しいミルクレープにすることができます。きれいに作るには難易度が高いですが、作るだけならそこまで難易度が高くないのでこの難易度とさせていただきます。
かなり難しいお菓子【初心者おすすめ度星2】
基本のお菓子作りができるようになったら挑戦したいお菓子たち。混ぜ方などの工夫だけではなく、室温を調整したり手際の良さが求められるお菓子たちが登場します。
折り込みパイ
失敗
調味
工程
市販のパイシートのような軽やかな食感にするのは難しい!
正直、折り込みパイは慣れれば作ること自体は簡単だと思っています。織り込むときに、多少バターがデトランプからはみ出しても何とかなります。温度調整だけは必須なお菓子で、何回も冷蔵庫に入れて休めないといけないので、手間暇がかかります。そこまでして作っても、市販のパイシートよりさくさくして層ができるパイにするには難しく、柔らかくも層があり芳醇なバターの香りがする折り込みパイにするには相当の技術が必要になります。折り込みパイを作るだけなら簡単ですが、本当においしい折り込みパイにするにはお菓子の技術の中でも筆頭クラスの難しさなので、間を取って星2にしました。
ボンボンショコラ
失敗
調味
工程
お店で売っているようなボンボンショコラにするのはたいへん!
星1にするか迷ったお菓子です。ボンボンショコラはショコラティエという職業が用意されているとおり、奥が深いお菓子です。それでも星2にしたわけは、ボンボンショコラは型さえ用意すればそれなりの見た目のものを作ることができるからです。ボンボンショコラの作り方は溶かしたチョコレートを型に流してから裏返して余分なチョコレートを取り除き、ガナッシュなどのクリームを入れたあとに再度チョコレートを流すだけです。ブルームができたり色艶が悪くなったり、チョコレートの厚みが分厚くなってしまい口溶けが悪くなってしまうなど、お店で売っているようなボンボンショコラを作るには修行が必要ですが、形を作るだけならそこまで失敗のあるお菓子ではないのでこの順位にさせていただきました。
レモンメレンゲパイ
失敗
調味
工程
メレンゲの中まで火を通すのはたいへん!
レモンメレンゲパイはレモンカードを作る手間がかかります。レモンカードは長期保存が可能ですが、レモンをすりおろして煮込む時間は結構かかります。レモンカードにカスタードクリームをあわせてパイ、あるいはタルトにしきこんだあとはメレンゲをのせてオーブンで焼く必要があるのですが、しっかりしたメレンゲが作れないと焼いている途中にダレる時があります。だれて離水したメレンゲの汁が原因で中がびちょびちょのタルトになっていることも・・・。それは焼き切って割ってみないとわからないことも多いので調整が難しいタルトです。ですが、基本を守れば大きく失敗することはないはずです。基礎がマスターできたら挑戦してみましょう。
モンブラン
失敗
調味
工程
クリームの上にクリームを絞るのがたいへん!
モンブランは、土台のタルト、中に入れるカスタードクリームやシャンティクリーム、仕上げの栗の甘露煮やマロンクリームを作る必要があります。純粋に作業工程が多いです。特に甘栗をむくことから始めた場合は想像を絶する作業時間になります。ですので、たいていは市販のマロンクリームを利用したりして作ることになると思いますが、であったとしても難しい理由があります。モンブランは、クリームにクリームを重ねていきます。シャンティクリームは、いえばただの泡立てた生クリームですので、そんな生クリームにきれいにマロンクリームを絞るのは本当に難しいです。栗は固く粉けもありますので、絞る最中に途切れたり、生クリームから離れてポトリと落ちてしまったりします。一本の線を美しく頂上まで引ける人はお菓子作りが得意な人でも限られているでしょう。
アップルパイ
失敗
調味
工程
作るものがたくさんありますし綺麗に作るのが難しい!
パイ生地にカスタードクリーム、中に入れるりんごフィリング、ときにはスポンジケーキやスクランブルを入れて味に変化をもたせられるアップルパイは、お菓子の女王のようで美味ですが、ご想像のとおり手間暇がかかるお菓子です。美しい格子状の蓋を作るのも一手間。アップルパイのコツは、りんごから出てくる水分への対策です。中に入れるフィリングは煮詰めていれることが多いですが、これもりんごの水分でパイ生地の生焼けを防ぐための方法。私はりんごのフレッシュさが好きなのでフィリングを煮詰めることはせず中にスポンジケーキの切れ端を詰め込んで作っています。お好きな方法で作ってみてください。アップルパイがうまく作れるのならお菓子作り上級者ですよ。
スフレ
失敗
調味
工程
割れやシワなく膨らませるのが難しい!
スフレチーズケーキやスフレオムレツなど、スフレ系のお菓子全般は、湯せんの温度や量で焼き上がりが変わってきます。また、しっかりメレンゲを泡立てないと焼いた後にふくらまなかったり、混ぜすぎると膨らみが極端に悪くなったりなど、失敗の多いお菓子です。とくに横割れや縦割れのないスフレを作るのはプロでも難しいお菓子です。メレンゲを作るのはめんどうですが、見た目もインパクトがあるので出し物に最適です。最近のスフレチーズケーキは高さがあるものを求められがちですが、高さを出すにはメレンゲをよく泡立て生クリームの含有量を減らし粉を多めにする必要があります。つまり食感や味が変わってきます。高さが十分に出なくてもおいしいのならそれが一番です。レシピによっては高さがでないからこそ正しいものもありますので、高さが出なくても失敗したと落ち込まないようにしましょう。
パフェ
失敗
調味
工程
バランスを考えて作るのはとても難しい!
パフェの中に入れるムースやアイスを手作りのものにしたり、今どきなインスタ映えのするパフェにするには、プロも苦心するスイーツです。市販のものを利用した場合は簡単に作れますが、ひとつひとつ手作りしようと思うと時間や手間がかかります。パフェの利点は何を入れてもOKなところ。ですが、味や食感のバランス、香りだとか一体感だとかいろいろな要素を求めると一気に難しくなります。昨今は高さのあるパフェが求められる傾向にあり、インスタ映えするパフェを求めてカフェを渡り歩く人々がいるほど人気なデザート。お菓子作りに慣れてきたら挑戦してみてください。芸術的なパフェが作れるようになれたらお菓子作り上級者です。きっとカフェでも求められる人材になるのでは?
東洋佐々木ガラス パフェグラス 約φ11.2×13.7cm プルエースパーラー 日本製 食洗機対応 35802
ショートケーキ
失敗
調味
工程
生クリームを綺麗に塗るのが難しい!
ケーキの代表格であるショートケーキ。一般的にも難しいお菓子と言われていますが、作ってみると分かる驚きの難しさです。ショートケーキを作るときに一番難しいのはなんでしょうか。共立てと呼ばれる全卵を湯煎にあてながら泡立てるのも、ふんわりと焼き上げるのも、どちらもコツがいりますが、私は生クリームでカバーするナッペが一番むずかしいと考えています。なれるまでは変に力が入ってしまったり斜めに動かしたことでケーキを削ってしまったりと、市販のケーキのようにむらなくきれいに塗るのは本当に難しい作業になると思います。製菓学校ではナッペの上達のためにゴムでできたケーキの模型にショートニングを使って練習をしたりします。繰り返し作らないと上達しないからです。また、生クリームやフルーツを使ってデコレーションをするのもセンスと技術がいります。きれいにナッペしてもデコレーションがうまくいかないとパッとしません。最難関の一つといっても差し支えはないのですが、スポンジケーキの生地自体は慣れれば手軽に量産できますのでこの難易度とさせていただきます。
ラングオショコラ
失敗
調味
工程
溶けないように型から外すのが難しい!
ラングオショコラの意味は黄金の延べ棒。切ったときにとろけるような滑らかな断面が特徴的なラングオショコラ。チョコテリーヌと似ているお菓子ですが、小麦粉が使われていないので純粋なチョコレートの味が楽しめます。中にワインが入っているのも特徴です。水分がたっぷりはいっていますので滑らかな口当たりになるのですが、その分硬さの調整が難しく、型から取り外すのにも苦労します。また、ワインとチョコレートの風味を引き合わせるのも難しいです。難易度の高いお菓子であると言えます。
オペラ
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工程
何種類も生地やクリームを作るのでたいへん!
沢山重ねるから難しそうに見えますが、オペラは実は意外と簡単なのです。簡単といいますか、オペラはまとめて生地を作ることもできるから慣れれば簡単に作れるようになります。例えば抹茶とチョコレートのオペラなら、普通のジェノワーズ生地を作る途中で、入れる粉をココアと抹茶にすれば三種類のジェノワーズを作ることができます。もちろん、本来ならそれぞれで配合を変えて作るべきですが、こんな風に小細工を施すことで作ることもできるお菓子なので見た目よりは簡単に作ることができます。また、オペラに入れるバタークリームやグラサージュは冷蔵保存の効く材料です。というか、オペラで使う生地やクリームはすべて冷凍で保存できます。(もっというと完成後も冷凍できます)なので、余った生地を使ったり、別日に分けて作ったりができる有能なおかしなのです。工程を分けて作れるのなら思ったより大変じゃなさそうですよね。
フレジェ
失敗
調味
工程
苺の周りにクリームを入れるのがたいへん!
フレジェとは、フランス式のショートケーキのことです。クレームムーステリーヌと呼ばれるバターとカスタードを混ぜたクリームをアーモンド入りのスポンジケーキでサンドし、上にいちごのジュレをかけて固めたケーキです。側面に並べたいちごが特徴的で見た目が映えるケーキです。フレジェの難しいところはムーステリーヌの硬さの調整です。ムーステリーヌはカスタードクリームに似ていてプリッとした感触があります。そのため、側面に並べたいちごに隙間ができないようにクリームを詰めるのは至難の業。隙間なく埋められるようにクリームをゆるめに作ると固まらない悲劇が起きてしまうこともあります。しかし、見た目ほど難しくはありません。基本のスポンジケーキが作れ、カスタードクリームがうまく作れるようになったら挑戦してみましょう。
ビスキュイロールケーキ
失敗
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工程
割れないように巻くのが難しい!
ビスキュイとはスポンジケーキの一種で、卵黄と卵白を別々に泡立てて作ります。これだけ聞くと難しさは感じないと思いますが、ビスキュイは混ぜた回数や混ぜ方、室温で生地の仕上がりが大きく変わります。たとえば、絞り袋に入れたあともビスキュイは体温で生地がどんどん変化し、そのままにしておくとダレて勝手に絞り袋からたれてくるようになってきます。一度ダレると復活させることはできません。ビスキュイロールケーキはビスキュイをまっすぐ伸ばす技術が必要になります。このとき大切になってくるのは厚みで、薄いと巻くときにひび割れてうまく巻くことができません。かといって、厚みを作りすぎると、巨大なロールケーキになってしまいます。程よい大きさのロールケーキにするには練習が必要になります。しかし、ビスキュイ生地で作ったローーるケーキは外側がさっくり、内側はふんわりとした食感になり、普通のロールケーキとはまた違ったおいしさを味わうことができます。ビスキュイ作りは難しいですが、お菓子作りに慣れてきたら挑戦してみてください。
最難関のお菓子【初心者おすすめ度星1】
時間がかかったり手間暇かけて作っても失敗しやすいお菓子たち。プロでも気軽に作るにははばかられるお菓子たちだと思います。でも、だからこそ挑戦してみたいんですよね。熟練者の腕がなる・・・そんなお菓子たちです。
カヌレ
失敗
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工程
型からはみ出さないように焼くのが難しい!
うまく作れないと外側がザクザクし、中はふんわりというよりもっちりしたり、さっぱりしすぎる時があるカヌレ。それどころか、焼いている最中に型から生地が飛び出して綺麗な形にならない…なんてこともあります。これを防ぐには火の通りを早くする必要があるので、銅製の型を使ったり火力の強いオーブンに変える必要があります。作るのにも3日かかるという、到底一般家庭で作るのにおすすめしないお菓子です。また、芳醇な風味を持たせながら外側に艶があるようなさっくりさを保持するのは高度な技術が必要でうまく作れないパティスリーも多いです(実際、カヌレをおいているお店は少ないですよね)。フランスでも最難関のお菓子と認定しています。
ミルフィーユ
失敗
調味
工程
焦げないようにキャラメリゼするのが難しい!
折り込みパイが作れるのが必須条件になっているミルフィーユ。普通のパイ生地とは違い、パイをキャラメリゼさせながら作る必要があります。キャラメリゼ・・・つまり粉砂糖をふりかけて焼くので様子を見て焼かないとあっという間に焦げてしまいます。また、ミルフィーユは独特な食感を出すために押しつぶしながらパイ生地を焼き上げます。パイは普通に焼くと膨らんでしまいます。押しつぶすことであのような重厚感を出し果物をはさめる状態にするんです。また、中に入れるクリームをカスタードとシャンティと、2種類も作らなければならず、果物をバランス良く配置しなくては仕上がりに影響が生じます。最難関の一つと言っても良いでしょう。
マカロン
失敗
調味
工程
末広がりしたりクッキーのようになってしまったりと失敗の幅が広くて難しい!
マカロンを一回で作れる人は天才。そうまことしやかにささやかれることもある最難関お菓子、マカロン。実際、マカロンはプロですら失敗することがあるお菓子です。パティスリーで働いていたころ、失敗したマカロンの皮を持ち帰らされた経験があります。それほど難しいお菓子なのです。マカロンの難しさはさまざまな条件で仕上がりが変化することです。マカロンには他のお菓子にはみられない、焼く前の生地を乾燥させるフェーズがあります。この乾燥時間は季節や室内の湿度に影響されます。また、卵が主成分なため、卵の水分量を加味したうえで作らなければ安定して成功させることはできません。とくに、お店で売られているようなピケのしっかりしたマカロンを作るには鍛錬が必要です。でも、マカロンは最高難易度かつ美しいお菓子です。中に入れるクリームで幾様にも味を変化させられますので、お菓子作りに慣れてきたら挑戦してみてください。
サントノーレ
失敗
調味
工程
工程が多くて日持ちもしないので作りづらい!
非常にめんどくさいと名高いのがサントノーレです。なぜめんどくさいのか?まずサントノーレはプチシューを作る必要があります。このプチシューは普通のシュークリームと同じ配合ではなく、多少硬めにする必要があります。その割には、土台になる部分のシューは通常の硬さが推奨されていますので、二種類のシュー生地を製作する必要があるのです。さらに、プチシューの中には普通のカスタードクリームを入れるのですが、サントノーレの土台に使うクリームはクレーム・シブーストと呼ばれる別物のクリーム。このクリームをサントノーレ絞りと呼ばれる特殊な口金を使って波紋状に絞ることで伝統的なサントノーレであると認められます。仕上げにプチシューにキャラメルをつけ、土台の上に形よく乗せたら完成です。私はこれに飴細工を載せて仕上げました。そんな作業が必要になるのもサントノーレは美しさも重要なポイントだと考えているからです。ですが、自宅で食べるときにそんなことは気にしなくてかまいません。土台は市販のパイ生地を使うことでも作れます。サントノーレは日本では知名度が低いお菓子なのですが、甘い飴と一緒に食べるクリームたっぷりのシュークリームは頬が落ちちゃいそうなおいしさですよ。
タルトタタン
失敗
調味
工程
りんごとキャラメルの味を活かしたままタルトの形を維持するのが難しい!
りんごを煮詰めてタルト生地をはめたセルクルに敷き込んで焼くだけで作れるタルトタタン。逆さ向きになったりんごが印象的ですよね。タルトタタンは一見するとシンプルなレシピに思えます。ですが、タルトタタンは実は最高難易度かもしれないお菓子なのです。タルトタタンがタルトとしての形を保てるのはりんごから出てくるペクチンのおかげ。生の果物から出てくる力で凝固させていますので、素材選びから大切!新鮮で皮のついたりんごを使う必要があります。そしてキャラメリゼさせるときにうっかり焦がさないことも大切なポイント。シンプルな味付けですので焦がしたりしてしまうとダイレクトに焦げた味がしてきます。でありながらも、かき混ぜるようにして熱してしまうとりんごがグズグズに崩れてしまいキレイなタルトタタンはできません。とてもむずかしいお菓子なんです。私も初めて作ったときは失敗してしまって、落ち込みました。油断召されまれぬよう、お気をつけください。このときの教訓を書いたレシピがブログにもあります。よかったら併せて読んでくださいね。
ムースケーキ
失敗
調味
工程
創意工夫して作れるけど味の幅が広くて難しい!
一般的なパティスリーに売られている、スポンジケーキにムースを数種類作って、上にはココアやゼリーで覆われていることもある、きらびやかなケーキたち。あのケーキたちにはいろいろな名前があります。有名どころでは、サンマルク、ショコラキャラメルなどでしょうか。いろいろな味のする層を組み合わせて新しい味にする、そんなマリアージュを楽しむためのお菓子です。工程が多い上に味のバランスを考えなくてはいけません。自分で味を変える技術も必要になってきます。さまざまなムースケーキが作れるようになったら、お菓子作りの世界が広がるはずです。
最後に
製菓アドバイザーです、とお話すると、簡単に作れるお菓子はなんですか?とよく聞かれます。
私は製菓アドバイザーが解説する本当のお菓子作り難易度にあるように、お菓子作りの難易度ランキングを作ることには引け目を感じていました。お菓子作りの難易度は個人の主観もありますし、シンプルなお菓子も凝ろうと思えばいくらでも凝れます。ですが、お菓子作りに段階があるのも事実です。たとえば、いきなりショートケーキを作るのは難しいですが、ロールケーキやシフォンケーキを作れるようになればショートケーキも作れるようになってきます。お菓子作りは手間暇がかかるもの。だけど、手作りお菓子にはできたてのおいしさを食べられる楽しみがあります。それに、うまく作れたときの達成感はかけがえのないものです。できるだけ多くの方にお菓子作りの楽しさを知ってもらいたいので、ランキングを作ってみました。長文になってしまいましたが、お菓子作りをするときに何を作ろうかと迷ったときに逆引き辞典のようにして使ってみてください。