SEOライティングのためには構成案を作るべきと言われているけど、やり方がよくわからないと思っていらっしゃる方も多いハズ。実際の構成案と一緒に、SEOライティングや構成案の作り方を解説します。正直に話すと、私の構成案は、一般的な構成案よりもかなり要素を入れて作られたものです。ただ、この構成案を助かると言ってくださるクライアント様も多いので、しっかりと効果のあるものであると思います。実際の業務で使う構成案の例を見たい人、SEOライティングの流れを知りたい方はぜひ読んでみてくださいね。
業務で使っている構成案を見てみたい。構成案の例を知りたい。ターゲット表を見てみたい。
構成案の前に、サイトの目標とサイトコンテンツを考える
まずはサイトの目標を洗い出そう!
ライティングをはじめるまえに、サイトはなんのためにあるのか?を考えてみましょう。サイトを作ったということは、なにかしらの目標があったはずです。アフィリエイトで稼ぐためなのか、webライターになるためだったのか、事業の集客のためなのか……などなど。その目標を叶える1つの手段としてライティングが選ばれるわけです。目標がぶれないようにあらかじめ目標は設定しておくのがベターです。
サイトのコンセプトやターゲットの選び方は関連記事に記述します。
【関連記事】準備中
私のサイトを例にあげますと、私は製菓アドバイザーの資格を活かしたいと考えていますので、今後オンラインでお菓子作り教室を開くかお菓子のコラムを書く人になりたいと考えています。その集客の1つとしてこのメディアを運用しています。
ほかにも、起業をしたい人やweb制作を行いたい人が具体的な方法を知ってアクションを起こせるようなメディアにしたいと考えています。一見、この2つは関係なさそうに思えますが、製菓も極めると開業したりwebサイトを作って販売をしようと考える人が出てきます。そういった方々に向けたメディアにしています。(私のメディアのように1つのサイトでもカテゴリーなどでターゲットが変わるメディアがあります。その場合は、1つのカテゴリーごとに目標とコンセプトを決めましょう)
これくらいターゲットをしっかりと決めておくと、ぶれない運用ができますので、サイトの目標が定まっていない方はこの機会に考えてみてください。
これに合わせて、ターゲットの表を作成するのがベストです。参考までに、お菓子作りをする人のターゲットをまとめた表です。
ユーザーの性格や悩みなども具体的に調べていくと、どのような記事を求めているのか知ることができます。
記事1つ1つのために調査を実施するのは難しいことですが、大きなカテゴリーなどの調査は実施するのが理想です。ただ、リサーチでSEOとは少しはずれるので今回は除外します。
私のサイトの場合は、お菓子作りに関心を持つ人たち、その中でも、上達を目指している人たちを集めなくてはいけないことがわかります。
そのため、上達するコツに焦点を当てた記事を書く必要があることがわかりましたね。
軸キーワードを決める
目標が定まったら、コンセプトに合うキーワードを考えていきます。
キーワードを決めると聞くと、なにやら難しそうなイメージを持たれてしまうと思いますが、難しいことではありません。
【関連記事】キーワードとは?クエリとの違い
まずは、自分の会社に合っているキーワードを考えてみましょう。
ワインとチョコレートのショップを作りたいのなら、ワイン、チョコレート。折り紙の販売と折り紙教室動画の集客をしたいのなら、折り紙、折り紙教室といったようにです。自分の特色を理解していると進めやすいので、マーケティングのSWOT分析や3C分析をあらかじめ行っておくのが理想です。
ワイン、チョコレート、折り紙、折り紙教室…。このようなサイトの大切なキーワードのことを軸キーワードといいます。対策キーワードと呼ぶこともあるのですが、私は軸キーワードはサイト全体のキーワード、対策キーワードは記事ごとのキーワードと使い分けています。
もっとわかりやすくいえば、軸キーワードは、カテゴリーやタグに該当します。
この画像は記事リストの一部です。親カテゴリーと子カテゴリー、タグの部分が軸キーワードになります。
すこしイメージを持ってもらえたでしょうか。
軸キーワードに必要な3つの考え方
軸キーワードを決めるのに重要なのが以下の3点です。
①単語や単純な言葉
②誰もが知っている言葉
③関連性が低く感じても出す
軸になるキーワードから記事に使うキーワードを選ぶ……つまり、細分化していくわけですので、はじめから細かい言葉にしてしまうとうまく抽出できません。ですので、軸キーワードは単語や単純な言葉を選ぶようにしましょう。
また、専門用語ではなく一般的な言葉を使うのも大切です。たとえばお菓子ではスポンジケーキのことをジェノワーズといいます。私のサイトは上達を目指す方を対象にしていますので、お菓子作り初心者の方も含まれます。ですので、軸キーワードにはショートケーキというわかりやすい言葉にしています。
軸キーワードを出していくと、自分のサイトとあまり関係ないのでは…と思うものも見つかると思います。ですが、そこは深く考える必要はありません。軸キーワードは、あくまでカテゴライズしやすくするために出すもの。そのキーワードで直接コンテンツを決めるわけではありませんので、少しでも関連があるのなら一回出してみましょう。
たとえば、お菓子作り教室→近くの教室、オンライン教室のようにわけていきます。
近くの教室は関係ないのだし、お菓子教室から分けずに、オンライン教室からでいいのでは?と思うかもしれませんが、お菓子作り教室から分岐させれば、お菓子作り教室・必要?といったキーワードを導き出すことができます。
関連性が低いと思っても、大きなくくりで軸キーワードを出すようにしてくださいね。
SEOに有効なキーワードの抽出をする
軸キーワードが決まったら、キーワードの抽出は、自分で考えたりして出したものと、関連キーワードやGoogleキーワードプランナーなどで抽出します。
くわしくはこちらで紹介しています。
【関連記事】キーワードの選定方法
こうして洗い出したキーワードから狙うキーワードをリスト化します。
ただ、この時点では引くほど量があります。数千から、多いときは数万ものキーワードを抽出することも。
このままでは人間が理解するのは難しいため、いらないデータの削除、いわゆるデータクレンジングを行いましょう。
記事リストが構成案のもとになる
記事リストとは、今後書く予定の記事をExcelでまとめたものです。
キーワードリストとは違い、パッと見でわかるように作ります。
これまでの流れで、サイトに必要な軸キーワードや、書くべき記事のキーワードを洗い出すことができましたが、このままではわかりづらいので、キーワードをボリューム別と関連別に分ける必要があるのです。
記事リストというのは私が考えたものなので正式名称といったものはありません。ただ、大手の会社ではこのような記事リストはまず制作していることと思います。くわしくは記事リストの作り方にまとめていますが、なぜ記事リストを作る必要があるのかさっと解説いたします。
【関連記事】記事リストの作り方
記事リストを作成するメリット
①網羅性が上がって専門的なサイトができる
記事リストを作成すると抜けを防ぐことができ網羅性が上がります。Googleは網羅性を重要視していますので、この部分は非常に大切です。私達も、記事を読んでいたら、これってどういうこと?ともっと深く知りたくなるときがありますよね。そんなときに関連記事が充実していれば助かるはずです。
②次に何を書くべきかすぐに決められる
サイトを運用していくと、ネタに詰まることがあります。また、どんどんコンセプトからずれていってしまうことも。それを防ぐために記事リストを作ります。
③内部リンクを貼りやすくなる
記事と記事の関連性を理解していれば、どの記事とつながりを作ればいいのか知ることができます。Googleはアンカーリンクの先も関連性があるかどうかで質を判断しています。たとえば、ダイヤモンドの硬度の話をしていた記事の先が八百屋だったらリンクの評価は低くなりますが、ダイヤモンドの指輪につながっていたら関連性のあるリンクと判断され評価が上がります。
記事リストで注意すること
記事リストの段階ではキーワード精査は行いません。
記事リストに検索意図やタイトルをつければ分かりやすいのでは?と思われたかもしれません。しかし、記事リストではなく、書く記事ごとに構成案を作成しましょう。
理由の1つは、キーワードは時期によって検索意図が変わるからです。
もう1つの理由は、選んだキーワードで作られる記事は必ずしも一つであるとは限らないからです。
犬 ドッグフード オーガニックのキーワードを例にしますと、一方は、なぜオーガニック ドッグフードがいいのか?というノウクエリに重きをおいた記事、もう一方は、オーガニック ドッグフード おすすめランキングで、バイクエリに重きをおいた記事を考えることができます。
1つのキーワードでも複数の検索意図があるため、記事リストに検索意図を載せるのは早計になるのです。
記事の構成案を作る
これでSEOライティングの準備は整いました。
あとはライティングに移る前の最終段階、キーワードに沿った記事の構成案を作っていきましょう。
構成案はライティングを行う際に必要なものです。
構成案をあらかじめ作っておくことで、内容のぶれをなくし、目的に沿ったライティングが行いやすくなります。とくに見出しは最初に作っておくべき箇所です。見出しを作らずに記事を書いていくと、内容がどんどん趣旨とずれていってしまいます。
【関連記事】見出しを最初に作る理由と書き出しの上手な行い方
慣れるまでは構成案を作るのは手間取りますが、怠らないようにしましょう。
構成案のフォーマットはこれといって決まったものがあるわけではありません。どのような要素を盛り込むのかも自由です。私が運用していて必要だと考えている構成案の例をご紹介します。
構成案にいるもの①キーワードリスト
対策キーワードやサブキーワードをキーワードツールなどで抽出して表を作成します。
表はわかりやすいように並び替えましょう。
このキーワード抽出作業はライティングの方針を決めるためにも使えるので、一番最初に行います。
構成案にいるもの②この記事の目標やターゲット
検索意図やクエリを読み解いて、ターゲットが求めている情報を考えます。
また、狙うターゲットや記事の目的もあらためて確認し、ここに書いておきます。
構成案にいるもの③見出し案
見出しにはキーワードを入れるようにして作ります。キーワードは左側に入れるべきとされていますが、あくまで不自然にならないように入れてください。
上手な文章は、最初の一行を読むだけで書いてある内容が伝わる文章がほとんど。そのため、書き出しの部分が非常に重要になります。逆に、書き出しがうまく書ければあとはスラスラと書くことができます。
レギュレーションも書いておくとわかりやすいです。
構成案にいるもの④競合
競合調査は最低でも10件はやるべきとされています。しかし、慣れないうちは上位3サイトか、同じコンテンツ方針のサイトだけを選んでやるとよいでしょう。
キーワードやdescriptionの内容精査など、SEOライティングの調査から、ページ表示速度、内部リンクの貼り具合、サイトの規模などSEOを総合的に判断します。
SEOチェキなどのツールのほか、デベロッパーツールでtitleやh2の設定などを確認するのもおすすめですよ。
(競合調査は実際のサイトで行ったため、情報を隠しています)
構成案にいるもの⑤PDCAチェック表
記事を作ったあとは記事の効果を定期的にチェックすることが大切です。
いくら市場調査をしたり検索意図を考えて作ったりしても、実際に出してみるまではわかりません。
その理由が自分のコンテンツにあるのか、競合サイトによるものなのかでも対策が変わってきます。
自分のコンテンツに不足点があったり、検索クエリを調べて注目を浴びているキーワードがあればその部分の加筆を行うなどリライトを行いましょう。
定期的に出したコンテンツの順位や競合をチェックして、対策を考えるようにしましょう。
構成案を作ってからSEOライティングを行おう!
構成案を作らずにライティングを行うと、重要なキーワードを取り逃がしたり趣旨がずれていったりしてしまいます。
構成案を作るのはひと手間かかりますが、目標を達成するにはなくてはならないものです。
また、構成案があれば記事の効果が見込めないときになにを変えるべきなのかがわかります。たとえば、〇〇というキーワードが落ちてきていて、それに近い□□というキーワードが上がってきているのならそちらに変えるといった対策が行なえます。
ほかにも、重要な箇所はどこなのかを記しておけば、SEOを知らない担当者さんでも迷わずにリライトを行えるようになります。
構成案は、記事のはじまりにもあとにも使えるスグレモノなのです。
この機会にチャレンジしてみましょう。