コーヒーを飲むと腹痛になる人がこの世にはいる。なんと、コーヒーを飲む人の4人に1人はコーヒー腹痛に悩まされたことがあるのだとか。コーヒーはスイーツに欠かせない飲み物なので克服したいところ。コーヒーを飲むと腹痛になる原因はいくつもあげられるが、どうやらコーヒーの鮮度が腹痛に関係しているらしい。そこで、コーヒーの腹痛要因と、鮮度でコーヒーの腹痛は変わるのかを研究してみた。
※この記事は、運がつくお話が含まれています。お食事中の方はご注意ください。
コーヒー飲むとお腹を壊す?
私は無類のコーヒー好き。
小学生の頃からブラックコーヒーを愛飲している。ブラックコーヒーはスイーツと非常に相性がいい。それに、飲むと頭がスッキリする。そんなコーヒーは生活に欠かせない飲み物だ。
そんな私だが、腹痛持ちである。
物心ついたころから胃腸は強くない方だった。電車が怖い、忘年会シーズンがおそろしいと思いながら生きてきた。腹痛を防ぐために、油ものを控える、よく噛むなどで対処してきたが、あまりよくならない。
これ以上腹痛という重くて汚いハンデを背負いたくはない。そのため、腹痛が起こるタイミングを調べることにしてみた。
すると、どうやら
コーヒーを飲むとお腹が痛くなる
ようだ。
コーヒーはお腹が痛くても飲みたい
しかし、コーヒーはおいしい。いくら封印してもコーヒーを飲んでしまう。なんとしてもコーヒーを飲みたい。
それに、不思議に思うことがあった。
私の場合、コーヒーを飲むと、すぐにお腹が痛くなるのだ。食あたりなどでは、食べてからしばらくしてお腹が痛くなる。私の場合は、直後だ。
気になったので、コーヒーの腹痛について調べてみた。
コーヒー腹痛になるとき
被験者数 1名
年代性別 20代女性
体型 ふつう体型
生活習慣 タバコやお酒はしない。運動はあまりしていない。
毎日ブラックコーヒーでキメている。最初はブラックで楽しみ、途中で牛乳を混ぜてカフェオレにして飲むのが好き。幼少期からアレルギー体質で胃腸が弱い。過敏性腸症候群であると診断された。
症状
- コーヒーを飲むとすぐに腹痛が現れる。
- 一口であってもお腹を壊す。
- 時間帯や空腹時などは関係なさそう。
- 牛乳ありでもなしでもとくに変わらなかった。
- コーヒーを飲んですぐの腹痛を免れても、お腹が鳴り続けるような状態で、複数回トイレに行くことになる。
- 腹痛の程度がひどいときは気力が減退し寝込む。
このなかでも特に気になるのは飲んだらすぐに腹痛になることだ。コーヒーを飲んで腹痛になるのはなぜなのだろうか?
コーヒーが腹痛になる原因は9つもある
どうやら、コーヒーが腹痛になる原因はたっくさんあるらしい。その数、9個。しかも、人によって腹痛になる原因がさまざまだと。そのため、まずは1つずつ解説しながら自分の状況と当てはまるかどうかを検証していこう。しかし、9つ。まとめきれない。長過ぎる。なので、さらっとお送りさせていただく。
コーヒーに入っているカフェインが腹痛の原因説
コーヒーに含まれているカフェインには、胃腸を刺激する作用があるらしい。
厚生労働省でもカフェインのとりすぎには注意喚起している。
ただ、カフェインの過剰摂取になる量はコーヒーだと最低3杯は必要なんだそう。
私の場合は一口でも痛くなるのでコーヒーは関係なさそうだが、ひとまずノンカフェインにしてみた。
とあるメーカーのノンカフェインを試してみる。
……
うん。やっぱりトイレに駆け込むのは変わらない。
コーヒーに入っているタンニンが腹痛の原因説
コーヒーにはタンニンが含まれている。タンニンは紅茶やココアにも含まれていて、ポリフェノールの一種。
ただ、タンニンには腸の動きをおさえる効果があるそう。であれば、お腹を壊すのではなく便秘ぎみになってしまうはずだ。私の場合はそうではないのでこの説は否定された。
コーヒーに入っているクロロゲン酸が原因説
コーヒーにはクロロゲン酸というポリフェノールが入っている。
クロロゲン酸には動脈硬化防止など、健康にいい効果もあるが、デメリットに胃酸を過剰分泌させるというものがある。このクロロゲン酸は、カフェインにしても減らないらしい。非常に関連性が深そうだ。
ただ、クロロゲン酸はコーヒー以外にも含まれている成分だ。それも、ナスやじゃがいも、人参やキャベツなど、馴染み深い野菜に含まれている。どうもインスタントコーヒーにするとクロロゲン酸は減るらしい。
ならば、とインスタントコーヒーを試してみたが、どうも腹痛は変わらないようだ。
思い込みが腹痛の原因説
ここまでくると思い込みが原因な気がしてきた。いわばプラセボ効果だ。コーヒーを飲むと腹痛になると頭が認識しているから腹痛になるのだ。ならば、コーヒーだとわからない形で摂取すればいい。
コーヒー豆をくるんだチョコレート、カレーの隠し味にチョコレートを入れてみたが、ああ当然お腹を壊すね!
ならばいっそのこと出かける前にお腹をスッキリさせる目的として(下剤として)コーヒーを飲んでやれ!と思いがぶ飲みしたが、今度はむしろなにも起きなかった。ガッデム。
コーヒーに入っている添加物が腹痛の原因説
コーヒーには乳化剤が添加されていることがある。缶コーヒーなんかは添加剤がたくさん含まれている。ただ、私はめったに缶コーヒーを飲まないのでこの説は検証するまでもなかった。
コーヒーを飲みすぎていることが原因説
コーヒーを飲む量が多いと腹痛になりやすいといわれている。多くても1日に3杯まで。私の場合は1回で腹痛になる。一回でも飲む量が多ければ腹痛になることもあるが、私の場合は一口で痛くなるのであまり関係がなさそうだ。
コーヒーアレルギーが原因説
ごくまれにだが、コーヒーにもアレルギーがあるらしい。
日光アレルギーなんてものがあるくらいだから、コーヒーにアレルギーを示してもおかしな話ではないだろう。ただ、コーヒーがアレルギーであるならば、コーヒーを飲むたびにお腹を壊しているはず。毎回壊しているわけではないのでコーヒーアレルギーの可能性は低い。しかし、念の為コーヒーでパッチテストをおこなってみた。コーヒーエキスをつけたコットンを二の腕に貼り30分おいた。30分後肌の状態を調べたが、とくに炎症は見られなかった。
コーヒーに入っているホルモンが腹痛の原因説
なんとコーヒーにはお腹を弱くさせるホルモンが出ているらしい。
私が一口飲んだり数分で痛くなったりしていたのはこのホルモンが原因だったのか。ただ、このホルモンはカフェイン入りコーヒーに砂糖をいれたときは出てこなかったらしい。日常的に糖分とコーヒーをセットにしている人間はあてはまらないだろう。
コーヒーが酸化していることが腹痛の原因説
最後に、コーヒーが腹痛になる原因はコーヒーが酸化している説だ。
個人的には、この説が一番納得がいった。
なぜかというと、コーヒーを飲んでも大丈夫なときと大丈夫でないときがあるからだ。もしも、今まであげたものが理由ならば、毎回痛くなっていないとおかしい。私は9割の確率で痛くなるだけで10割ではないのだ。なら、どういうときに腹痛になっていなかったのか?よくよく考えれば、一流の珈琲専門店で飲んだときは痛くならなかったかもしれない。それこそ、煎りたての豆を販売しているようなお店でだ。
そこで、私は煎りたてのコーヒー豆を試しに飲んでみることにした。
実験開始
実験のために、コーヒーミルと、煎りたてのコーヒー豆を用意した。実験の方法は以下だ。
実験の方法
①コーヒー以外の要因を除去するために、以下を2週間実施した。
健康的な生活を送って胃腸のバランスを整えた。
ビオフェルミンだけ服用した。
お腹の調子が悪くないのを確認した。
②空腹時を避けて、指定条件の飲み物をマグカップ1杯分飲む。
指定条件の飲み物
- 開封してしばらく経った挽きたてのコーヒー
- 煎りたてで、挽きたてのコーヒー
- 市販の挽いてあるコーヒー(賞味期限は3ヶ月後に設定されているもの)
③飲んだ後の様子と、2時間以内にトイレに行った回数を記録した。
④再現性を高めるために別日をもうけ、もう一度飲んだ。
⑤飲み物は一日につき一種類飲んだ。
コーヒーと腹痛の実験結果
1の開封してしばらく経った挽きたてのコーヒー
飲んだ直後からモヤモヤし、飲み終わる頃にはトイレに行っていた。そのあとも何回かトイレに行くことに。まあ、普段どおり。ただ、いつもより激しい腹痛ではなかった。
2の煎りたてで、挽きたてのコーヒー
飲んだ直後は、ややモヤモヤした。ただ、もやっとするだけ。そして、なんとトイレに駆け込むことがなかった!これはすごい。
3の市販の挽いてあるコーヒー(賞味期限は3ヶ月後に設定されているもの)
いつもどおり過ぎた。即トイレ。こうやって飲み比べてみると、あらためて、ほかのコーヒーとの差を感じる。
結論
実験の結果を複合すると、私のコーヒー腹痛はコーヒーに含まれるホルモンが作用していると思われる。なので、飲んだ直後からモヤモヤしてしまうのだ。
そして、煎りたて・挽きたてのコーヒーであれば、腹痛が緩和されることもわかった。それまでは、微量であっても強い腹痛があったのに対し、焙煎したて・挽きたてのコーヒーであれば我慢することはできる程度の腹痛になった。
つまり、お腹を壊すほどではない腹痛になるということだ。ぜん動運動による腹痛なため、便通がよくない人にはむしろおすすめできる方法である。
今回の研究で、お腹を壊すほどではない腹痛程度でコーヒーを飲めることがわかった。お金をかけてコーヒーミルを買ったかいがあったと思う。コーヒーを飲んで腹痛に悩まされる人は、一度私がやったようになにが原因で腹痛になっているのか試してみてほしい。